Arduino日本語リファレンス


volatileは変数を修飾するキーワードで、型宣言の前に付けて、コンパイラが変数を取り扱う方法を変更します。
具体的には、変数をレジスタではなくRAMからロードするよう、コンパイラに指示します。ある条件では、レジスタに記憶された変数の値は不確かだからです。
変数をvolatileとして宣言する必要があるのは、その変数がコントロールの及ばない別の場所(たとえば並行して動作するコード)で変更される可能性があるときです。Arduinoの場合、そうした状況が当てはまるのは、割り込みサービスルーチン(ISR)と呼ばれる、割り込み関連のコードだけです。

【注意】

volatile変数が1バイトより大きい場合(たとえば16ビットintや32ビットlong)、8ビットマイコンでは一度に読むことができません。メインのコードがint変数の最初の8ビットを読んでいる間に、ISRが2番目の8ビットを変更する可能性があるということです。もしそうなると変数の値は予測できません。この問題に対処するためには、noInterrupts()で割り込みを一時的に停止するか、ATOMIC_BLOCKマクロの使用を検討してください。

【例】

割り込みピンの状態が変化したらLEDを反転(トグル)させる例です。

int pin = 13;
volatile int state = LOW;

void setup() {
  pinMode(pin, OUTPUT);
  attachInterrupt(0, blink, CHANGE);
}

void loop() {
  digitalWrite(pin, state);
}

void blink() {
  state = !state;
}



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このドキュメントはArduino Teamにより執筆され、Takumi Funadaが翻訳し、一部加筆修正したものです
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